広瀬氏公設秘書「勤務実態なし」　事務所関係者、特捜部に供述

　広瀬めぐみ参院議員（５８）＝自民離党＝が公設第２秘書の給与を国からだまし取ったとされる詐欺事件で、広瀬氏の事務所関係者が東京地検特捜部の事情聴取に対し、第２秘書には勤務実態がなかったと供述していることが３１日、関係者への取材で分かった。詐取金は数百万円に上る可能性があり、特捜部は広瀬氏本人への事情聴取の内容などを踏まえ、立件の可否を判断する。

　広瀬氏は３１日午前、都内の自宅前で報道関係者らに姿を見せたが取材には一切応じず、無言のまま迎えの車に乗り込んだ。

　特捜部は３０日、詐欺容疑で東京・永田町の議員会館事務所や広瀬氏の自宅、岩手県内の関係先を家宅捜索。押収したパソコンや資料の分析を行い、裏付けを進める。

　広瀬氏の事務所や参院によると、第２秘書には第１秘書の妻が就き、２０２２年１２月から２３年８月まで在籍。第２秘書には月額で３０万～４０万円台が支払われており、受領した給与の総額は数百万円に上るとみられる。

　広瀬氏を巡っては、３月の「週刊新潮」で、第２秘書に勤務実態がないとする疑惑が報じられた。