焼け野原にたたずむ甲子園 米軍接収のカラー写真、開場百年

共同通信 2024年7月31日 16:54
 現在の甲子園球場(左)とその周辺=7月19日(共同通信社ヘリから)
 現在の甲子園球場(左)とその周辺=7月19日(共同通信社ヘリから)

 太平洋戦争後の1947年に空撮したとみられる米軍接収中の甲子園球場(兵庫県西宮市)のカラー写真が見つかった。球場北側からのアングルで、周囲は焼け野原が広がり、戦争の傷痕が色濃く残る。甲子園の歴史に詳しい専門家は「カラーだからこそ戦災の跡が分かる。貴重な資料」と評価。甲子園は8月1日に開場100年。

 真ん中左に写る甲子園の外壁は、今と変わらず、特徴的な緑のツタで覆われている。戦時中の金属供出のため、43年に撤去された鉄製屋根「大鉄傘」は確認できない。球場すぐ近くには阪神電鉄甲子園駅や競技用プールも写り込んでいる。

 施設の周囲は茶色の更地が目立つ。一帯は45年8月6日に空襲で被災。42年に撮影された航空写真では外野席の南側まで民家が確認できるため、空襲で焼け野原になったとみられる。鉄筋コンクリート造りの甲子園は一部焼損にとどまった。

 現在写真を所有するのはフィルム資料研究者で、神戸市文書館に勤める衣川太一さん(53)=大阪府。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧