カスハラ抑止へ共同方針 競合の全日空・日航

共同通信 2024年6月28日 20:38
 記者会見する全日本空輸(左)と日本航空の担当者=28日午後、東京都港区
 記者会見する全日本空輸(左)と日本航空の担当者=28日午後、東京都港区

 全日本空輸と日本航空は28日、社会問題化しているカスタマーハラスメント(カスハラ)の対処方針を共同で策定したと発表した。2社ではカスハラを受けた社員の休職や離職が相次いでいる。競合する2社がカスハラの抑止に向けて連携し、暴言や過剰な要求といった迷惑行為に厳しく対応する姿勢を示した。2社は業界団体を通じ、他の航空会社にも対処方針の策定を促す。

 顧客との接点が多い全日空と日航が対処方針をまとめたことで、同様の動きが産業界に広がる可能性がある。

 対処方針では、カスハラ行為を「暴言」や「脅威を感じさせる言動」、「過剰な要求」、「業務スペースへの立ち入り」「セクハラ」など九つに分類。「能力を否定する侮辱的な発言」は暴言に当たるといった具体的な行為も例示し、従業員がカスハラ被害を受けたかどうかを判断しやすくした。

 2社は東京都内で記者会見し、電話対応したオペレーターが顧客から「ばか、無能だな、おまえ」とののしられたり、空港で社員が「自宅まで謝罪に来い」と顧客に詰め寄られたりしたカスハラの実例も公表した。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「経済」記事一覧