藤井聡太、全八冠から陥落 伊藤匠七段が叡王を奪取
![将棋の第9期叡王戦第5局を終え、大盤解説会場に姿を見せた伊藤匠新叡王(左)と藤井聡太七冠=20日午後、甲府市](/sites/default/files/images/newspack/2024-06PN2024062001001531.-.-.CI0003.jpg)
![将棋の第9期叡王戦第5局で勝利し、花束を手にする伊藤匠新叡王。初のタイトル奪取となった=20日夜、甲府市](/sites/default/files/images/newspack/2024-06PN2024062001001732.-.-.CI0003.jpg)
![将棋の第9期叡王戦第5局を終え、感想戦で対局を振り返る伊藤匠新叡王(左)と藤井聡太七冠=20日夜、甲府市](/sites/default/files/images/newspack/2024-06PN2024062001001718.-.-.CI0003.jpg)
将棋の全八冠を持つ藤井聡太叡王(21)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=は20日、甲府市で指された第9期叡王戦5番勝負の第5局で、挑戦者の伊藤匠七段(21)に先手番156手で敗れ、2勝3敗で叡王を失冠した。藤井七冠はタイトル戦で初の敗北。昨年10月に初の8タイトル制覇後、8カ月と10日で全冠独占が崩れた。伊藤新叡王は初のタイトル奪取となった。
終局後、藤井七冠は「(タイトル戦で初めて敗れたが)時間の問題だと思っていた。これからも頑張っていきたい」。伊藤新叡王は「タイトル戦ではずっと苦しい将棋が続いていたので、一つ結果を出せたことは良かったと思う」と話した。
藤井七冠はこれまで、出場したタイトル戦の5番勝負、7番勝負を全て制していたが、今回の叡王失冠により、自身が持つ最多の連続獲得記録は22期でストップ。
伊藤新叡王は東京都出身で、宮田利男八段門下。藤井七冠と同学年で、2020年にプロ入り後、3度目のタイトル挑戦で栄冠を手にした。序盤戦術に優れ、的確な終盤の力に定評がある。