海水育ちウナギ、味も格別 津奈木町 陸上養殖、身は軟らかく臭みなし
![八代海の海水で養殖している「神味羅の海うなぎ」と管理者の佐々木隆成さん=7日、津奈木町](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/IP240613TAN000157000_03.jpg?itok=OQUXbeO9)
![末広屋で味わえる「神味羅 海うなぎのうな重セット」=5日、津奈木町](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/IP240613TAN000156000_03.jpg?itok=i2UG1X86)
津奈木町の佐々木水産(佐々木隆美社長)は、全国的に珍しい海水を使ったウナギの陸上養殖に取り組んでいる。海水で育てる「海うなぎ」は身が軟らかく臭みがないのが特長。海うなぎは、同町の魚料理専門店「末広屋」で味わえる。
ウナギは一般的に淡水で養殖されるが、佐々木社長(68)は8年前、ウナギの研究者の勧めで海うなぎの生産を始めた。佐々木水産は約50年間、ヒラメやフグなどの陸上養殖に取り組んでおり、ノウハウや設備を生かした。アミノ酸が多く含まれる餌を与えると、うまみがあり、ミネラル豊富なウナギに育つという。「よそに負けないウナギ。お客さんにも好評」と佐々木社長。
熊本県養鰻[ようまん]漁業協同組合(熊本市)によると、養殖ウナギに占める海水養殖の割合は1%以下。海水養殖は地下水を使う淡水養殖に比べて水槽内の水温が低くなるため、餌の食いが悪い。飼育期間が長く経費がかかることから、販売価格は高くなる。一方、天然ウナギに近い味わいで、小骨も少ないという長所があるという。
佐々木水産は海うなぎを高級魚ブランド「神味羅[かみら]」のラインアップに加え、大阪や名古屋を中心に出荷。地元流通はごくわずかだが、末広屋の野崎昭三代表(65)が津奈木漁協職員時代に佐々木社長と懇意にしていたことから、特別に取引している。
末広屋で販売されているのは、「神味羅 海うなぎのうな重セット」(4500円)。海うなぎの魅力を、かば焼、肝焼き、骨せんべいなどで余すことなく味わえる。野崎代表は「津奈木のおいしい食材をぜひ味わってほしい」と話している。
うな重セットは1日限定10食で要予約。末広屋☎0966(78)3999。(伊藤恩希)
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