膵臓がん、5年生存率の向上を 2種類の治験開始へ、高知大
![高知大で記者会見する谷内恵介准教授=3月、高知市](/sites/default/files/images/newspack/2024-06PN2024060401001232.-.-.CI0003.jpg)
がんの中でも発見が難しく、5年生存率が約1割とされる膵臓がん。高知大の谷内恵介准教授(55)=消化器内科学=の研究チームが、新たな薬の実用化を目指し、臨床試験(治験)に乗り出した。医療ベンチャー企業も設立し、5年生存率を最終的に約6割まで向上させることを目指す。「患者のために治療薬を必ず創りたい」と語る。
国立がん研究センターによると、2019年時点の膵臓がんの患者数は約4万4千人。初期の段階では症状が出にくく早期発見は簡単ではない。一般的にはできるだけ切除による治療を目指すが、発見が遅れると手術が難しくなるという課題があった。
治験は2種類実施する。一つは既存薬を活用したもの。マウスの実験でがんが広がるために必要な「足」の作製を抑制する効果が確認されており、人にも有効かどうかを確かめる。もう一つは遺伝子に働きかける「核酸医薬」という薬による治験。がん細胞内に入り、タンパク質を作るために必要なリボ核酸(RNA)を壊すことで、周りに広がることを抑える。
RECOMMEND
あなたにおすすめNEWS LIST
全国のニュース 「医療」記事一覧-
コロナ定期接種が10月開始 高齢者ら対象、年度末まで
共同通信 -
受精卵の詳細観察に成功、秋田大 「不妊症の原因解明に役立つか」
共同通信 -
心の不調、若い世代7割「身近」 厚生労働白書案
共同通信 -
マイナ保険証利用、9・90% 前月比2・17ポイント増、6月
共同通信 -
マスク備蓄3億3千万枚、政府 感染症対応「ガイドライン」案
共同通信 -
診療報酬請求で違法な助言 訪問看護巡り福祉コンサル
共同通信 -
HPV救済接種、知って 7大学で周知キャンペーン
共同通信 -
移植合併症の原因菌特定 白血病など、治療薬に期待
共同通信 -
心臓手術用メス、急きょ販売終了 学会は代替機の開発要請
共同通信 -
AIで画像から肺機能推定 胸部エックス線、診断活用
共同通信