若手研究者を支援する財団設立 同仁化学研究所(益城町) ライフサイエンス、有機化学分野に助成金
![若手研究者の支援に向けて、「同仁化学学術振興財団」を立ち上げた同仁化学研究所=3日、益城町](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/IP240603TAN000081000_02.jpg?itok=0CHaC1Be)
大学や研究機関の研究者らが使う試薬の開発や製造を手がける同仁化学研究所(益城町)は3日、若手研究者の研究開発を支援する一般財団法人「同仁化学学術振興財団」を設立した。ライフサイエンスや有機化学分野の基礎研究に携わる若手に助成金を出す。
助成事業は2025年度に始める。対象は日本国内の大学や研究機関などに所属する40歳未満の研究者。今年8月1日から10月末まで、財団のホームページで申し込みを受け付ける。5人程度を選び、1人当たり100万円を助成する。
科学技術分野に国が投じる研究開発費は米国や中国と比べて低く、若手研究者が育ちにくい現状がある。このため研究所が資金を拠出して財団を新設し、直接的な支援に乗りだすことを決めた。
財団の代表理事に就いた同仁化学研究所の上野右一郎社長は「基礎研究は、医薬品などの開発に向けて重要な『縁の下の力持ち』の役割を果たしている。人材を育成し、日本の科学技術分野の振興に寄与したい」と話した。
試薬は、新薬の研究開発や食品関連の分析などに使う試験用の薬品。同仁化研は600種類の製造・開発を手がけており、23年5月期の売上高は36億3千万円。(山本文子)
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