考え事中の海馬、活発に活動 記憶障害の治療に期待
![考え事と脳の活動の関係(イメージ)](/sites/default/files/images/newspack/2024-05PN2024052201001707.-.-.CI0003.jpg)
ぼんやりと考え事をしているときに、記憶や学習の機能を持つ脳の海馬と呼ばれる部分が活発に活動することが分かったと22日、大阪大などのチームが発表した。海馬の活動は記憶障害など多くの病気に関連していて、大阪大の岩田貴光さん(脳機能学)は「海馬の活動を変化させることができれば、病気の診断や治療への応用が期待できる」としている。
チームは、てんかん治療のため、脳内の海馬に電極を付けている患者10人について、脳波を約10日間にわたって計測。脳波は睡眠時も含めて測り、起きている際には並行して「今考えていたことは、今行っていることに関連しているか」などの17項目のアンケートを1時間に1度実施した。
その結果、患者が現在の行動と関係ないことを考えているときに、海馬で記憶の定着に関与する特徴的な脳波(SWR)が観測されることが分かった。
認知症患者はSWRが減るなど、多くの精神神経疾患はSWRと関連があるとされている。SWRの制御が病気の診断や治療につながることが期待される。
論文は英科学誌電子版に掲載された。
RECOMMEND
あなたにおすすめNEWS LIST
全国のニュース 「医療」記事一覧-
コロナ定期接種が10月開始 高齢者ら対象、年度末まで
共同通信 -
受精卵の詳細観察に成功、秋田大 「不妊症の原因解明に役立つか」
共同通信 -
心の不調、若い世代7割「身近」 厚生労働白書案
共同通信 -
マイナ保険証利用、9・90% 前月比2・17ポイント増、6月
共同通信 -
マスク備蓄3億3千万枚、政府 感染症対応「ガイドライン」案
共同通信 -
診療報酬請求で違法な助言 訪問看護巡り福祉コンサル
共同通信 -
HPV救済接種、知って 7大学で周知キャンペーン
共同通信 -
移植合併症の原因菌特定 白血病など、治療薬に期待
共同通信 -
心臓手術用メス、急きょ販売終了 学会は代替機の開発要請
共同通信 -
AIで画像から肺機能推定 胸部エックス線、診断活用
共同通信