今、心配な災害 1位は地震 九州4紙合同アンケート 「いつ起こるか分からない」「最近、あちこちで起きている」

熊本日日新聞 2024年4月13日 08:00
熊本地震で甚大な被害を受けた益城町の寺迫橋付近。右奥の緑の屋根は当時の町総合体育館=2016年4月20日、益城町寺迫(岩崎健示)
熊本地震で甚大な被害を受けた益城町の寺迫橋付近。右奥の緑の屋根は当時の町総合体育館=2016年4月20日、益城町寺迫(岩崎健示)
今、心配な災害 1位は地震 九州4紙合同アンケート 「いつ起こるか分からない」「最近、あちこちで起きている」

 熊本地震から8年を迎えるのを前に、読者との双方向型報道で連携する熊本日日新聞、西日本新聞(福岡市)、宮崎日日新聞(宮崎市)、南日本新聞(鹿児島市)の九州4紙は合同アンケートを実施。「今、心配な自然災害」の1位は地震で9割近い人が挙げた。「いつ起こるか分からない」「最近、あちこちで起きている」などの理由が目立った。

 3月8~15日に実施し、九州を中心に1059人が回答。このうち熊本県在住者は350人だった。

 心配な自然災害を複数回答で尋ねたところ89・1%の人が地震を選択。台風50・1%、豪雨42・3%と続いた。

 地震を選んだ理由として熊本市の女性教員(47)は「地震以外は予想できる場合もあるから」。大津町の女子大学生(22)は「最近も全国各地で発生しているから」と答えた。今年1月に起きた能登半島地震の影響もあるとみられる。

 実際に避難した経験があるかとの問いには経験ありが28・2%、経験なしが71・8%だった。2016年の熊本地震だけでなく、2020年7月の熊本豪雨などにも見舞われた熊本県在住者に限ると、「避難経験あり」が59・7%と割合が倍増した。

 避難生活を通じて感じたこととして益城町の無職の女性(35)は「食料や水はすぐに支給されるわけではないので各自で常備が必要だ」とし、子どもが小さかったために避難所をあきらめて祖父母を頼ったという人吉市の女性会社員(32)は「避難所にいないことで情報が素早く回ってこず、自分たちで情報を集めた」と振り返った。また、地震被害が甚大だった益城町の男性公務員(48)は、他自治体からの応援職員を受け入れる「受援体制」強化の必要性を訴えた。

 すでに行っている災害への備えでは「懐中電灯やラジオの準備」58・5%や「天気予報やニュースをこまめに確認する」57・3%などが高めだった一方、「地域などで行われる防災訓練に参加する」は14・0%にとどまるなど差が見られた。(太路秀紀)

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