今、心配な災害 1位は地震 九州4紙合同アンケート 「いつ起こるか分からない」「最近、あちこちで起きている」
![熊本地震で甚大な被害を受けた益城町の寺迫橋付近。右奥の緑の屋根は当時の町総合体育館=2016年4月20日、益城町寺迫(岩崎健示)](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-04/IP240403CTS000011000_02.jpg?itok=elX4-lhd)
![今、心配な災害 1位は地震 九州4紙合同アンケート 「いつ起こるか分からない」「最近、あちこちで起きている」](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-04/IP240404MAC000017000_01.jpg?itok=8FLw7SCE)
熊本地震から8年を迎えるのを前に、読者との双方向型報道で連携する熊本日日新聞、西日本新聞(福岡市)、宮崎日日新聞(宮崎市)、南日本新聞(鹿児島市)の九州4紙は合同アンケートを実施。「今、心配な自然災害」の1位は地震で9割近い人が挙げた。「いつ起こるか分からない」「最近、あちこちで起きている」などの理由が目立った。
3月8~15日に実施し、九州を中心に1059人が回答。このうち熊本県在住者は350人だった。
心配な自然災害を複数回答で尋ねたところ89・1%の人が地震を選択。台風50・1%、豪雨42・3%と続いた。
地震を選んだ理由として熊本市の女性教員(47)は「地震以外は予想できる場合もあるから」。大津町の女子大学生(22)は「最近も全国各地で発生しているから」と答えた。今年1月に起きた能登半島地震の影響もあるとみられる。
実際に避難した経験があるかとの問いには経験ありが28・2%、経験なしが71・8%だった。2016年の熊本地震だけでなく、2020年7月の熊本豪雨などにも見舞われた熊本県在住者に限ると、「避難経験あり」が59・7%と割合が倍増した。
避難生活を通じて感じたこととして益城町の無職の女性(35)は「食料や水はすぐに支給されるわけではないので各自で常備が必要だ」とし、子どもが小さかったために避難所をあきらめて祖父母を頼ったという人吉市の女性会社員(32)は「避難所にいないことで情報が素早く回ってこず、自分たちで情報を集めた」と振り返った。また、地震被害が甚大だった益城町の男性公務員(48)は、他自治体からの応援職員を受け入れる「受援体制」強化の必要性を訴えた。
すでに行っている災害への備えでは「懐中電灯やラジオの準備」58・5%や「天気予報やニュースをこまめに確認する」57・3%などが高めだった一方、「地域などで行われる防災訓練に参加する」は14・0%にとどまるなど差が見られた。(太路秀紀)
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツTHEMES
熊本地震-
国史跡・石之室古墳(熊本市)の見学室を解体へ 熊本市 熊本地震で被災、石棺搬出し修復へ
熊本日日新聞 -
熊本地震で避難 人吉へ恩返し 元「H2O」なかざわさん 青井阿蘇神社で熱唱
熊本日日新聞 -
熊本地震から復興、8年ぶりバンクに歓声 熊本競輪場でレース再開
熊本日日新聞 -
熊本競輪場、20日に8年ぶりレース再開 九学バスケ部OB、緒方将樹さんが出走予定 当時の保護者会が横断幕で応援
熊本日日新聞 -
熊本競輪場、20日に8年ぶりレース再開 競輪専門紙「コンドル」の武田幸三記者(66)、号砲を心待ち 「ファンと選手つなぎたい」
熊本日日新聞 -
【能登地震半年 地方紙記者が見た被災地⑫】二つの被災地、つなぐ意義 熊本日日新聞社・堀江利雅記者
熊本日日新聞 -
吉田松花堂(熊本市)所有者に国重文指定書を伝達 「頑張って守る」
熊本日日新聞 -
熊本市役所本庁舎建て替え、市議会の議論が焦点に 議員にくすぶる異論、そもそも論…
熊本日日新聞 -
中央区役所「花畑町別館跡に」 熊本市長、市議会に移転案提示 「多くの市民が利用しやすい」
熊本日日新聞 -
熊本競輪場の正門前、花で明るく レース再開へ市民が植栽
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
「すべての道は熊本に通じる」とは、蒲島郁夫前知事が熊本県内の道路整備に向けた意気込みを語る際に使ってきたフレーズ。地域高規格道路などの骨格的な道路や鉄道網は、地域・産業の活性化はもちろん大規模災害時の重要性も注目されています。連載企画「移動の足を考える」では、熊本県内の〝足〟の現在の姿を紹介し、未来の形を考えます。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格取得を目指す記者と一緒に楽しく学んでいきましょう。
※次回は「遺言書は大切」編。7月29日(月)に更新予定です。