アルツハイマー病の治験開始 「家族性」対象に新薬
親から遺伝する「家族性アルツハイマー病」の原因となる遺伝子変異がある人を対象に、タウというタンパク質を標的とした開発中の新薬の効果と安全性を調べる国際臨床試験(治験)を始めたと14日、新潟大と東京大の研究チームが発表した。製薬大手エーザイが開発した認知症薬「レカネマブ」と併用する。
アルツハイマー病は、神経細胞が壊れ脳が萎縮して認知機能が低下する病気で、脳にアミロイドベータやタウというタンパク質が蓄積することが原因と考えられている。
対象は、この病気の1%未満とされる家族性の遺伝子変異が確認された人のうち、推定発症年齢の前後10年で、無症状や軽度の人。
治験では、アミロイドベータを除去する仕組みのレカネマブを全員に投与。さらに、同社が開発中でタウの広がりを防ぐ効果が期待される抗体薬「E2814」を併用する群と偽薬群に分け、計4年間タンパク質の蓄積状況などを比べる。
治験は世界16カ国で約170人が参加。日本では30~50代の男女4人が参加登録し、既に投与が始まった人もいる。
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