給食も体育大会も〝3カ国語放送〟 熊本・菊陽町 日本語指導の教員配置、サポート体制に力【多様な学び-外国ルーツの子どもたち㊤】
「給食の時間が始まりました」「School lunch time has started」「午餐时间到了[ウーツァンシージエンダオラ]」。
1月末、熊本県菊陽町の武蔵ケ丘中。給食の開始を伝える校内放送が、日本語、英語、中国語でアナウンスされた。校長室や職員室の表示プレートも3カ国語表記。「日本語が分からない保護者にも分かるように」と、体育大会では20年以上前から3カ国語放送を続ける。
2020年に多言語による活動を本格化させた中尾幸治校長(60)は「異文化交流を日常化することで、生活の中で多文化共生について学んでほしい。『違い』は豊かさなんだと感じてくれれば」と期待する。
◇ ◇
台湾積体電路製造(TSMC)の進出などで外国人が増加し、熊本の〝国際化〟が急速に進んでいる。外国ルーツの子どもたちの学びを支える環境整備が喫緊の課題となる中、長年、日本語指導に取り組んできた学校や支援の現場を訪ね、多文化共生の在り方を見つめた。
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