ガラスに光当て電流発生 東工大とスイス大学が研究
![レーザーで回路を書き込んだガラス=2月、スイス・ヌーシャテル(共同)](/sites/default/files/images/newspack/2024-03PN2024030401001143.-.-.CI0003.jpg)
【ジュネーブ共同】東京工業大とスイス連邦工科大ローザンヌ校(EPFL)が共同研究で、光が当たると電流が発生するガラスを作り出した。レーザーで特定のガラスの表面に回路を書き込むだけで、ガラスに半導体のような機能を持たせられる。将来的に透明なガラス窓そのものを、光を検知するセンサーや光からエネルギーを生み出す装置にできる可能性がある。
研究結果は1月、米科学誌「フィジカル・レビュー・アプライド」電子版に掲載された。
光ファイバーなどに使われる工業用ガラスの組成を少しずつ変えながら、高性能なレーザーを照射する実験を繰り返した。どのように物質が変化するかを確かめる中で、半導体の材料となる物質が生み出されているのを偶然見つけた。
そこでレーザーでガラスの表面に回路を書き込んだ後、目に見えない紫外線や可視光線を当てたところ、電流の発生を確認した。レーザーの専門家であるEPFLのベルアール准教授は「何も加えずに素材が電気を伝え、電気を生み出した。驚くべき革新だ」と述べた。
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