ロケット発射、年30件目標 政府、宇宙戦略基金を活用
政府の宇宙政策委員会は6日、国が企業や大学による宇宙分野の技術開発を支援する総額1兆円規模の「宇宙戦略基金」を活用し、2030年代前半までに、国や民間でのロケット打ち上げ能力を年約30件確保する新たな方針案を示した。宇宙開発を巡り、欧米だけでなく、中国やインドなどとの国際競争が激化している現状を踏まえた。
日本のロケット打ち上げ成功回数は昨年は2回で、近年は多くても6回程度だった。
支援によって技術開発を推進する分野を「輸送」「衛星」「探査」の三つに分類。衛星では30年代早期までに日本の民間企業などによる衛星関連システムの構築を5件以上目指すとした。探査でも30年代早期までに、民間企業などが月や火星圏より遠くを対象とする計画に、新たに10件以上参画するとした。
政府は宇宙航空研究開発機構(JAXA)に基金を設け、公募で選ばれた企業や大学に助成金を交付する。業務が複数年度にわたり、財源を確保して弾力的な支出が必要になる研究開発に対する支援を想定している。
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