排水処理施設を新規整備へ 熊本県方針 半導体関連企業が集積、セミコンテクノパーク周辺

熊本日日新聞 | 2023年11月17日 18:10

菊陽町と合志市にまたがるセミコンテクノパーク。県は、この周辺を軸に新たな排水処理施設を建設する検討に入っている=2022年3月(後藤仁孝)

 熊本県は17日、半導体関連企業が集積し、菊陽町と合志市にまたがるセミコンテクノパーク周辺を軸に、新たな排水処理施設を建設する方針を発表した。運営も県が担う見通しだが、処理能力や整備時期については固まっていない。

 整備費の全体額から排水の質や量に応じて利用企業が負担する分を差し引いた額については、その3分の1を国が補助。交付税措置も適用され、県の実質的な負担分は63億5千万円となる見通しだ。

 台湾積体電路製造(TSMC)が新工場を建設している菊陽町や、隣接する合志市などの排水処理を担う。この一帯では、人口が増加し、半導体関連企業の集積で工場排水も増える公算が大きい。現在、県が運営する熊本北部浄化センター(熊本市北区)だけの処理では限界があり、追加の処理施設を建設。今後の企業進出の増加にも対応する。

 20日には、県と合志市、菊陽町で施設整備に向けた協定を締結。地元自治体の役割を明確にするという。

 蒲島郁夫知事は17日の定例記者会見で「新たな工場進出が決まってからでは遅い。企業が思い切った投資ができるよう先を見据えて対応していく」と述べた。(小山智史)

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