辺野古の軟弱地層、事前に把握 沖縄防衛局、07年報告書
![防衛省沖縄防衛局と委託業者が2007年にまとめた地層調査の報告書のコピー。「軟弱な沖積層が広く、厚く分布」という記述がある](/sites/default/files/images/newspack/2023-11PN2023110101001896.-.-.CI0003.jpg)
![防衛省沖縄防衛局と委託業者が2007年にまとめた地層調査の報告書のコピー](/sites/default/files/images/newspack/2023-11PN2023110101001897.-.-.CI0003.jpg)
沖縄県名護市辺野古の米軍基地建設を巡り防衛省沖縄防衛局が、埋め立て申請前の2007年の段階の報告書で、海底に軟弱な地層が存在し基地の設計には追加のボーリング調査などが必要と結論付けていたことが1日、分かった。防衛局は実際には、追加調査をしないまま地盤に大きな問題はないと説明して手続きを進め、沖縄県から13年に埋め立て承認を得た。申請内容が適切だったのかどうかを問う声が強まる可能性がある。
沖縄県の担当者は取材に、事実関係を把握していないとした上で「国側に詳細を確認し対応を検討したい」と述べた。
共同通信は、防衛局と委託業者が07年にまとめた地層調査の報告書を情報公開請求で入手した。
報告書は、新たに実施した音波探査と過去の調査を合わせて分析し、辺野古周辺の海底に「軟弱な沖積層が広く、厚く分布する」との見解を示した。一方、大浦湾側の地質構造を把握するには依然、データが少ないことなどから「設計・施工には(沖積層の)分布状況の精度向上と性状把握が必要」と指摘した。
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