ニホンウナギの完全養殖に成功 近畿大、商業化には壁
近畿大は26日、人工授精でふ化したニホンウナギの仔魚を育てて成熟させ、次の世代を誕生させる完全養殖に成功したと発表した。完全養殖は2010年に水産研究・教育機構が世界で初めて成功して以来、国内外で複数の機関が実現しているが、商業化の見通しは立っていない。
国内に供給されるウナギは99・9%が養殖。シラスウナギと呼ばれる天然の稚魚をウナギの成魚にまで育てている。シラスウナギの漁獲量は激減しており、資源保護の観点からも完全養殖に期待が寄せられている。
近畿大によると、現状では卵からふ化する割合にばらつきがあり、仔魚になって飼育できている数も少ない。餌の改良も課題だという。
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