台湾のバス・タクシーの乗り方は? 現地記者が日本との違いや注意点を解説【台湾ってこんなトコVol.2】
■知っておきたい!台湾の路線バスやタクシーの乗り方
台湾では新型コロナウイルス関連措置の緩和が進み、最近は日本からの旅行者をよく見かけるようになりました。
皆さんが台湾旅行を楽しむ上で公共交通機関を活用できるかは大事なポイントではないでしょうか。連載の第2回は台湾の路線バスやタクシーの乗り方をお伝えします!
■路線バスの乗り方と日本との違い
◎台湾のバスには時刻表がない!アプリで到着時刻の確認を
台湾の路線バスの日本との大きな違いは、時刻表がないことです。
決まった時間にバスが来ないのは不便にも思えますが、スマートフォンのアプリを使えば、バスが何分後にバス停に到着するか確認できます。
◎バスに乗る時は手を挙げて意思表示を
乗りたいバスがバス停に近づいてきたら、必ず手を挙げて乗車の意思表示をしましょう。
手を挙げないでいると、乗客の中に降りる人がいない場合、バスは走り去ってしまいますので、注意してくださいね。
◎バスの運賃は比較的安価。小銭の準備を忘れずに
台湾の路線バスの運賃は日本と比べて安いです。
台北の場合、ほとんどの路線の運賃が15台湾元(約70円)。
ただ、乗車時は小銭の準備を忘れないようにしてくださいね!車内に運賃箱はありますが、お釣りは出ないためです。
◎バスをよく利用する場合は「悠遊カード」の購入がお勧め
バスをよく利用する場合は「悠遊カード」の購入がお勧め。
悠遊カードはJR九州の「SUGOCA(スゴカ)」と同じ交通系ICカードで、台湾の在来線や地下鉄の運賃などの支払いにも対応します。コンビニを含む多くのお店でも使うことができますよ!
■温室効果ガス排出実質ゼロを目指して電動バス(EVバス)が増加中
台北では最近、電動バス(EVバス)が増えてきました。
台湾政府が2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする「ネットゼロ」の実現を目指す中、30年までに市街地のバスを全面的に電動化する目標を掲げています。
台湾交通部(交通省)によると、23年7月末時点で、台湾全域で市街地を走る路線バスの1割余りがEVバスになっています。
■急いでいるならタクシーを!黄色の車がタクシーです
急いでいるならタクシーに乗りましょう。
台湾のタクシーは車体が黄色の塗装で統一され、「小黄(シャオフアン)」の愛称で親しまれています。
運賃は日本と比べて手頃で、台北市のタクシーは初乗り85元(約390円)。
若者に人気の台北市西門町から超高層ビルの台北101がある同市信義区まで乗車した場合、距離は約8キロメートルで運賃は約300元(約1380円)です。
支払いにクレジットカードを使えるタクシーもありますが、現金を準備しておくのが無難でしょう。
◎SUVやミニバンタイプのタクシーもたくさん
台湾のタクシー運転手らが加盟する労働組合、中華民国汽車運輸業駕駛員全国総工会の鄭力嘉理事長によると、近年は台湾を訪れる個人旅行者が増えていることから、大きな荷物を積み込めるスポーツタイプ多目的車(SUV)をタクシーとして導入する運転手が増えているそうです。
■歩行者に優しい台湾へ
一方で台湾の道路交通環境は歩行者に優しくないことを意味する「歩行者地獄」という言葉で形容されています。
政府はスクランブル交差点の整備や運転手らへの教育といった対策を発表。
最近では横断歩道で一時停止せず、歩行者の通行を優先しなかった車の運転手への罰金額を従来の3600元(約1万6550円)から6000元(約2万7500円)に引き上げました。
台湾もいつか日本と同じように、旅行者がより安心して歩ける場所になってほしいです。
<この記事を書いたのは>
張成慧(チョウ・ナルエ)
NNA台湾編集部に勤める30代の台湾人女性。大学時代に交換留学生として日本に約1年間滞在して以来、日本が恋しく年に2回のペースで各地を訪ねています。旅やアート作品などを通じて、自身の感性が磨かれるものごとを見つけるのが好き。
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
12月の熊本県内求人倍率、1・19倍 2カ月連続で低下
熊本日日新聞 -
【とぴっく・八代市】日奈久温泉神社で文化財防火訓練
熊本日日新聞 -
【ジュニア記録室】卓球・第20回玉名市三村杯(中学生1、2年の部)
熊本日日新聞 -
マリスト高(熊本市)、県内で最も早い卒業式 273人巣立つ
熊本日日新聞 -
天草エア、運航再開 点検漏れで2日間欠航
熊本日日新聞 -
【電子版先行】最近、まちで飲んでる? 熊日S編アンケート 今どき熊本「乾杯」事情を調査 コロナ禍前と比べると…
熊本日日新聞 -
【電子版先行】今どき熊本「乾杯」事情 「熊本にしかない居酒屋」支持者多く 県産鶏の焼き鳥、200種の焼酎…隠れた名店「歩いて見つけて」
熊本日日新聞 -
1月31日朝刊・音声ニュース
熊本日日新聞 -
「ウサギ守りたい一心」 蹴った男取り押さえた夫婦は合志市在住
熊本日日新聞 -
【宇城市の現状~市長選を前に㊦】県内市初の給食無償化、防災強化…財政見据えた次なる人口増策は
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学びましょう。
※この連載企画の更新は終了しました。1年間のご愛読、ありがとうございました。エフエム熊本のラジオ版「聴いて得する!お金の話『まね得』」は、引き続き放送中です。