国立科博、寄付募集初日で1億円 標本保存の資金、目標達成
![記者会見で寄付を呼びかける国立科学博物館の篠田謙一館長(左から2人目)ら=7日午前、東京・上野](/sites/default/files/images/newspack/2023-08PN2023080701000968.-.-.CI0003.jpg)
国立科学博物館(東京都台東区)が7日、標本や資料を集めて保存する資金として、1億円を目標に寄付を募るクラウドファンディング(CF)を始めたところ、9時間20分後の同日午後5時20分に、目標を超える金額が集まった。
同博物館によると、寄付を募ったのは、光熱費の高騰で資金繰りが苦しくなっているのが理由。多くの人に博物館の取り組みを知ってもらい、支援してくれる人を増やすのも狙いとしている。CF初日で目標は達成したが、11月5日の期限まで引き続き寄付を受け付ける。
同博物館は1877年に創立され、自然史や科学技術史の研究で中心的な役割を担う。茨城県つくば市の収蔵庫では、研究や展示で活用する動物や植物、化石など500万点以上の標本や資料を保存し、毎年数万点ずつ増えているという。
標本を良好な状態で保存するには温度や湿度の管理が必須だが、同博物館によると、燃料価格の高騰で光熱費は2021年度に比べて倍増する見込み。一方、コロナ禍による来館者の減少などで収入は落ち込んでいる。
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