「どんなに説明しても理解してもらえない」「国は事業を急ぎすぎ」マイナカード、自治体職員も苦労

熊日の「SNSこちら編集局」はマイナンバーカードの窓口業務を担う自治体職員向けアンケートも実施した。現場の苦労や混乱が感じられる声が複数寄せられた。
3月までマイナンバーの担当課に在籍していたという40代女性は「マイナポータルをログアウトしないまま次に手続きした人のカードが、前の人の情報にひも付けされるトラブルがあった」と回答。誤って本人以外のキャッシュレス決済にポイントを付けたケースもあったという。「国が事業を急いで進めたことや職員のネットリテラシーの欠如が背景にあると思う。個人情報の重要性についての再認識が必要だ」とした。
同じくマイナンバー業務を担当する50代男性は「制度自体が複雑で、どんなに説明しても住民に理解してもらえないことが頻繁にある」とした。マイナポイントの手続きはもちろん、カードの受け取りにもかなりの手間と労力が割かれ続けている、と指摘した。
マイナカードには所有者の誕生日を基準にした有効期限があり更新が必要、という情報も周知不足だ。
自治体職員からは「電子証明の有効期限切れによる認証不可が発生している」との情報も寄せられた。窓口業務を担当する50代女性は「5年で暗証番号の更新、10年で顔写真の更新と新しいカードへの作り替えの必要があることを知ってほしい」と強く訴えた。(東有咲)
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