マイナカード「印字が不鮮明」でオンライン手続き使えず 熊本県菊陽町が謝罪 デジタル庁「把握していない」
熊本県菊陽町で3月、「マイナンバーカードの印字が不鮮明」というアナログな理由から、オンライン手続きの身分証明にカードが使えない事案が発生していたことが29日、分かった。菊陽町町民課によると、不鮮明事案は数件あり、印字用の専用機器が不調だった可能性がある。
機器は他の自治体でも使われているが、デジタル庁は熊日の取材に、同様の事案が全国で起きているかどうかは「把握していない」と答えた。
菊陽町の主婦(33)は昨年春、県内の他の自治体から同町に引っ越し、町役場でマイナンバーカードの「転入先」の欄に新住所を印字してもらった。
ところが今年3月、少額投資非課税制度(NISA)を利用するためインターネット証券で口座を開設しようとしたところ、手続きに使おうとしたマイナンバーカードの新住所の文字がつぶれていると証券会社側から指摘を受け、カード画像を使ったオンラインでの身分証明ができずに口座を開設できなかった。
主婦のカードは、「熊本県菊池郡菊陽町」や番地の部分が黒くつぶれていて読みにくく、熊本県内の土地になじみがない場合は判読困難。主婦は「便利だと聞いてカードを作ったのに意味がない」と憤った。
菊陽町町民課は熊日の取材後、主婦に面会して謝罪し、その日のうちに印字を修正した。機器の不調は定期点検を経て、現在は解消しているという。
デジタル庁は「印字の鮮明・不鮮明についてはそれぞれの状況によるものだ」としている。(田中慎太朗)
※S編では7月2日までマイナンバーカードの利用者や自治体職員に、カードを巡るトラブルの有無などを尋ねるアンケートを実施しています。友だち登録して回答してください。
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