三島由紀夫デビュー作の直筆原稿 初公開  くまもと文学・歴史館

熊本日日新聞 | 2021年10月13日 23:00

三島由紀夫のデビュー作「花ざかりの森」の単行本の表紙(くまもと文学・歴史館蔵)

 作家・三島由紀夫(1925~70年)が16歳の時に書いたデビュー作「花ざかりの森」の直筆原稿が、くまもと文学・歴史館(熊本市中央区)で14日から初公開される。同館の開館5周年企画展「かたくなにみやびたる-蓮田善明と『文藝文化』-」での展示。12月5日まで。

 三島は、熊本市北区植木町出身の国文学者・蓮田善明(1904~45年)らに才能を見いだされ、蓮田が編集・発行人を務めていた同人雑誌「文藝文化」でデビューした。

 「花ざかりの森」は三島が学習院中等科在学中の41年に執筆した短編。400字詰め原稿用紙で56枚あり(一部欠落)、ペン書き。表紙に書かれた本名「平岡公威[きみたけ]」は2本線で消され、「三島由紀夫」と修正されている。三島の初期作品「みのもの月」「世々に残さん」「壽」の直筆原稿も初公開している。

 「花ざかりの森」の原稿は長く所在が明らかになっていなかったが、蓮田の長男・晶一さんが2016年に亡くなり、同館に寄贈された蓮田の関係資料の中に含まれていた。

 蓮田が出征先の中国から送った執筆意欲の高さが垣間見える原稿や、蓮田との深い関係がうかがえる「文藝文化」の同人・清水文雄の日記なども並ぶ。入館無料。(園田琢磨)

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