洪水の想定最大流量を毎秒8200トンで調整 球磨川治水で国交省 現行方針から大幅上積み

熊本日日新聞 | 2021年09月05日 08:16

 昨年の7月豪雨で氾濫した熊本県の球磨川水系の治水方針を見直し中の国土交通省が、洪水の想定最大流量を基準地点の人吉で毎秒8200トンに引き上げる方向で調整していることが4日、関係者への取材で分かった。7月豪雨時の最大流量が毎秒約7900トンと推計されるため、現行方針の毎秒7千トンから大幅に上積みする。

 国交省は河川法に基づく長期的な治水方針「河川整備基本方針」の改定作業を進めており、専門家らの意見を聴く6日の社会資本整備審議会小委員会の会合で示す。人吉地点で「80年に1度」の大雨に対応するという基本的な考え方は変えず、気候変動で増大する降水量に備える。

 関係者によると、想定する最大流量「基本高水ピーク流量」を毎秒8200トンとし、そのうちダムや遊水地といった洪水調節施設などで4200トンをカット、残る4千トンを河川に流す方針にする見通しだ。現行方針の洪水調節施設でのカット流量毎秒3千トンを1・4倍に増やす一方で、河川に流す流量は4千トンのままにする。

 洪水調節施設の柱は国交省が支流の川辺川に建設を検討している流水型ダムになる。国交省と県は3月、流水型ダムや遊水地の整備などを盛り込んだ球磨川の流域治水プロジェクトを既に策定済み。

 最大流量を引き上げる基本方針が決まれば、国交省は具体的な治水対策を盛り込んだ「河川整備計画」の策定を進める。同計画にプロジェクトの対策が反映される。(福山聡一郎、内田裕之)

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