「まん延防止」熊本県適用は不透明 西村担当相、判断時期示さず

熊本日日新聞 | 2021年05月12日 10:00

閣議後の記者会見で全国の感染状況について説明する西村経済再生相=11日、内閣府

 新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、熊本県が政府に要請した「まん延防止等重点措置」。西村康稔経済再生担当相は11日の閣議後会見で「感染状況の分析を進めている」として、適用の判断時期を示さなかった。全国には要請が“却下”されたケースもあり、県の訴えが通るかどうか見通せない。

 「熊本は感染者数や病床使用率が共に厳しい状況だ」。西村担当相は会見で深刻な表情を浮かべたものの、適用については「状況を分析し、必要なら機動的に対応したい」と述べるにとどめた。

 重点措置の適用には、専門家でつくる分科会への諮問や国会への報告、対策本部会議での最終決定が必要となる。

 重点措置の適用は4月1日の1府2県を皮切りに、これまでに14都道府県に上る。このうち東京、大阪、京都、兵庫、愛知の5都府県は感染拡大に歯止めがかからず、より深刻な緊急事態宣言に移行した。

 要請を出した県の中には、福岡のように重点措置を飛び越して緊急事態宣言に直接至ったケースもある。一方で茨城、石川、徳島の3県は適用が見送られた。

 内閣官房によると、申請から適用の可否が決まるまでは「長くても1週間程度」。だが各地の感染状況は日ごとに変化しており、10日に開催された全国知事会では「政府の手続きが遅い」と不満の声が相次いだ。

 熊本県は適用が遅れる事態も見越し、政府に重点措置を求めるのと併せて、10日から熊本市全域の酒類を提供する飲食店に午後8時までの営業時間短縮を要請した。重点措置で講じる対策とほぼ同じ内容だ。

 先手を打った蒲島郁夫知事は、政府によって重点措置の適用を受ければ「法的な裏付けが得られるし、まん延の現状を県民に伝える重要なメッセージにもなる」と、アナウンス効果にも期待する。

 ただ、11日発表の県内新規感染者数は117人と、8日に続いて過去最多を更新。重点措置を待つ間に状況は一層深刻さを増している。(福山聡一郎、潮崎知博)

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