震災遺構の阿蘇大橋、橋桁の保存工事着手へ 熊本県

熊本日日新聞 | 2021年04月07日 07:30

熊本地震で崩落し、県が震災遺構として保存工事に着手する阿蘇大橋の橋桁=3月26日、南阿蘇村(小野宏明)

 熊本県は6日、熊本地震で崩れ落ちたままになっている阿蘇大橋(南阿蘇村)の橋桁について、震災遺構として残すための工事に本年度着手すると明らかにした。来年3月末までに工事を終え、甚大な災害の痕跡を恒久的に保存する。

 阿蘇大橋(約200メートル)は、黒川に架かる橋脚のないアーチ橋で1971年完成。2016年4月16日の本震で崩れ、東側の斜面に橋桁の一部(長さ18メートル、幅9メートル、重さ250トン程度)が残っている。

 県は、新阿蘇大橋が今年3月に開通したことを受けて保存工事の着手を決定。崩落の危険性があるため、ワイヤで固定する工法などを検討している。工費は「これから算出する」(道路整備課)という。

 南阿蘇村は地震翌年の17年、阿蘇大橋を震災遺構に選定。県も、点在する被災地の遺構を巡る震災ミュージアム基本計画に盛り込んでおり、工事終了後、遺構を村に引き渡す。

 震災ミュージアムを担当する県観光交流政策課は「地震の教訓を後世に伝え、防災教育に生かしたい」と話している。(高宗亮輔)

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