不屈の熊本城へ感謝の詩 玉名市の中2・石渕さん、全国コン金賞 「私たちも負けない」

熊本日日新聞 | 2021年04月06日 07:30

熊本地震からの復旧が進む熊本城。天守閣の復旧工事は完了し、近く公開が始まる予定。崩れた石垣などの復元にはさらに長い年月がかかる=3月23日、熊本市中央区

 私たちも負けない-。熊本地震による甚大な被害から復旧が進む熊本城を題材に、玉名高付属中(玉名市)2年の石渕礼彩[れい]さん=同市=が詠んだ詩が、「第64回全国学芸サイエンスコンクール詩部門」の中学生の部で最高の金賞を受賞した。地震に耐えた熊本城の姿に勇気をもらったという石渕さんは、少しずつ威容を取り戻す長い復旧を「これからも応援したい」と力を込める。

 地震発生時、熊本市北区に住んでいた石渕さんは、屋外での避難生活や祖母宅(和水町)への避難を経験。「あんなに大きな地震が2回も来るとは思わなかった」と振り返る。

 中学進学を機に、玉名市へ移住。歴史や古典に興味があり、百人一首部に所属する。小学生の頃から各地の名城を巡るほどの城好き。中でも一番のお気に入りが熊本城だ。「守りが堅く、堂々として頼りがいがあるところが大好き」とにっこり。

 そんな熊本城の被災は石渕さんにとって大きな悲しみだったが、角の石だけで櫓[やぐら]を支えた「1本石垣」や、多くの屋根瓦が落下しても威厳を保った天守閣の雄姿に心を打たれた。「本当に元の姿に戻ってほしいと涙が出た」という。

 作品は、復旧へと進む熊本城に感謝と応援の気持ちを込めて夏休みに作成。「精神的にも大きな支えで大切な存在」という石渕さんの熊本城への思いが詰まった力作だ。

 コンクールは旺文社主催で、詩部門の中学生の部には2386点の応募があった。副賞として贈られた図書券(1万円)分の現金を熊本城復興城主に寄付した。石渕さんは「県民のシンボルである熊本城の復旧は、県民の心の復興につながる。時間がかかっても自分も頑張りたい」と話している。(松本敦)

◆石渕礼彩さんの詩「熊本城」

しなやかな強さ
武者返し

負けない強さ
一本柱

りんとそびえたつ強さ
黒い天守閣

見守る私たちを
復興へ 復興へ

照らす私たちを
希望へ 希望へ

自然と共に
長い時を経て
より強く
よりかしこく
うまれ変わるだろう

私たちも負けない

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