断層、もろい地盤が影響 20年版地震予測、益城町に再び震度7級も 九州大・清水特任教授分析

熊本日日新聞 | 2021年04月03日 10:30

 政府の地震調査委員会が公表した「全国地震動予測地図2020年版」では、熊本県内でも熊本市の南西部や嘉島町などの熊本平野を中心に、最も確率が高い区分の「26%以上」の地域が広がっている。調査委の元委員、九州大の清水洋特任教授は「熊本地震であまり動かなかった断層や、もろい地盤が影響している」と分析する。

 清水氏によると、熊本地震の主な原因となった布田川断層帯の布田川区間(南阿蘇村立野-益城町)の「ひずみ」はほぼ解消したとみられるが、すぐ西を走る同断層帯の宇土区間(益城町-宇土市)や、南に位置する日奈久断層帯(益城町-八代海南部)はあまり動かず、エネルギーをためたままだ。

 加えて、熊本平野一帯は安定した基盤層の上に、阿蘇の火山灰や川からあふれた土砂が分厚く堆積しており、不安定な地盤となっている。そのため、エネルギーがたまったままの断層付近だけではなく、益城町などでも再び震度7クラスの大地震が起きる可能性があるという。

 一方、確率が低いとされた地域でも油断は禁物だ。清水氏は「未知の断層に加え、数値を試算するためのモデルが変われば揺れ方が変わることもあり得る。対策を怠ってはいけない」と強調。家屋全体の耐震補強を推奨するが、難しい場合は、寝室の補強や2階以上での就寝、たんすなどにつぶされないよう枕の向きを変えるといった対策を呼び掛けている。(内田裕之)

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