日比、部隊運用で戦略対話 防衛装備品協力を拡大へ

【マニラ共同】中谷元・防衛相は24日、フィリピンの首都マニラでテオドロ国防相と会談した。自衛隊とフィリピン軍の連携強化へ部隊運用担当者間の「戦略的対話」立ち上げで合意。防衛装備品を巡り、日本からの輸出や技術協力の拡大に向け、防衛当局のハイレベル協議枠組み新設を決めた。東・南シナ海で威圧的行動を強める中国を念頭に、米国やオーストラリアといった同盟国・同志国との連携を深める方針で一致した。
中谷氏は会談後の共同記者発表で、「安全保障環境が厳しさを増す中、防衛協力をさらなる高みに引き上げる必要があることで固く一致した」と述べた。テオドロ氏は会談で「国際秩序を変えようとする中国などの一方的な試み」に一致して対抗していくことに期待感を示した。
装備品の協議枠組みは、当局者が定期的に会合を開き、フィリピン側の装備品に対する具体的なニーズを共有する目的がある。会談では、防衛省と防衛産業関連企業関係者のフィリピン派遣を確認。安全保障に関する機密情報の交換の在り方に関する協議開始でも合意した。