友好関係強調、アフガン支援訴え 訪日のタリバン高官が書簡

【イスラマバード共同】日本を訪問しているアフガニスタンのイスラム主義組織タリバン暫定政権のナザリ経済副大臣は19日「両国関係は歴史を通じて常に友好的だ」と強調し、教育や農業、インフラなどの分野で日本の継続した支援が欠かせないと訴える書簡を共同通信に寄せた。日本が内政に干渉してこなかったことを評価し、関係強化を望む理由に挙げた。
ナザリ氏らは日本財団が招き、日本に16日到着した。タリバン暫定政権高官らの訪日は初めてとみられるが、安全上の理由から日程など詳細は明らかにされていない。日本外務省によると、ナザリ氏は18日、安藤俊英中東アフリカ局長と面会した。安藤氏は人権を尊重しアフガン国民の意向を反映した統治を実現するよう求めた。
ナザリ氏は書簡で、困難な状況でも続いてきた日本の支援を「アフガン国民は決して忘れない」と称賛。現在の両国関係は相互尊重に基づいているとの見解を示した。
2021年8月に復権したタリバンの統治下で治安が回復し、汚職は撲滅されたと表明した。