米国ロシア協議「不合理」と批判 ゼレンスキー大統領の最側近

【キーウ共同】ロシアに侵攻されるウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は18日、サウジアラビアで行われた米ロ高官協議について「私たち抜きでウクライナ情勢を議論するのは極めて不合理だ」と強く批判した。ポドリャク氏はゼレンスキー大統領の最側近の一人。最大の支援国、米国の外交政策を表立って批判するのは異例だ。キーウ(キエフ)で共同通信と会見した。
「米国がロシアとの交渉で何を得たいのか全く理解できない」とも述べた。ゼレンスキー政権は、ウクライナを訪問する米国のケロッグ特使に自国不在で交渉を進めないよう要請する考えだ。
ポドリャク氏は米ロ協議の開始で「ロシアは正当な意思決定の当事者とみなされて勝ち誇り、望む条件を押しつけようとしている」と指摘。国際法を無視した侵略国との協議は「第2次大戦後の国際関係の枠組みを壊し、ロシアの違法行為の正当化につながる」と危機感を表明した。
米ロ首脳会談は「プーチン大統領が発言権を得て、自らの条件で戦争を終結できると期待させる。正しくない」と明言した。