政府、森友文書判決で上告断念 首相指示「真摯に受け入れる」
![1月30日、大阪高裁の判決後、近畿財務局の元職員赤木俊夫さんの写真を手に取材に応じる妻雅子さん=大阪市](/sites/default/files/images/newspack/2025-02PN2025020601000932.-.-.CI0003.jpg)
政府は6日、森友学園問題に関する財務省の決裁文書改ざんを巡り、関連文書の不開示決定を取り消した大阪高裁判決の上告を断念する方針を固めた。石破茂首相が加藤勝信財務相、鈴木馨祐法相と官邸で協議し「誠心誠意、職務に精励していた方が亡くなったことを考えれば、上告せず判決を真摯に受け入れるべきだ」と指示した。加藤氏が記者団に明らかにした。
改ざんを苦に自殺した元近畿財務局職員の妻は、取材に「本当にうれしい。よく決断してくれた」と話した。
首相は国民への説明責任の観点から丁寧に検討するよう加藤氏に伝えた。加藤氏は記者団に首相の指示を踏まえ、開示の是非を判断する考えを示した。
元職員の妻が、財務省から大阪地検特捜部に提出された関連文書の存否を明らかにせず不開示とした同省の決定取り消しを国に求め提訴。大阪高裁が1月30日の控訴審判決で、決定を違法として取り消した。