二審も黙秘権の侵害認めず 取り調べ検事の侮辱発言訴訟

共同通信 2025年2月6日 13:04
 東京高裁判決後に記者会見する江口大和氏(左)ら=6日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
 東京高裁判決後に記者会見する江口大和氏(左)ら=6日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 横浜地検に犯人隠避教唆容疑で逮捕、起訴され、有罪が確定した元弁護士の江口大和氏(38)が、取り調べで黙秘権を侵害され、検事に「ガキ」などと侮辱されたとして国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が6日、東京高裁であった。松井英隆裁判長は、江口氏側が求めていた黙秘権の侵害を認めず、江口氏側の控訴を棄却した。一審判決は人格権侵害については認め、国に賠償を命じていた。

 一審では地裁の勧告を受け、国側が取り調べの録音録画データを提出。黙秘する江口氏に担当検事が「お子ちゃま発想」「うっとうしい」などと発言する動画が法廷で流された。

 2024年7月の一審判決は「侮辱的な表現を使い、必要な範囲を超えて人格を不当に非難した」と認め、国に110万円の賠償を命じた。

 横浜地検は18年、死亡事故を巡り関係者にうその供述をさせたとして逮捕。江口氏は起訴されるまで黙秘を続け、公判で無罪を主張したが、最高裁で有罪判決が確定した。

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