経済・物価見通し実現なら利上げ 日銀副総裁、都内で講演
日銀の氷見野良三副総裁は30日、東京都内で講演し、経済・物価の見通しが実現すれば「政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と述べた。日銀が掲げる2%の物価安定を目指し、必要に応じて現行の0・5%から、さらに利上げする方針を示した。
見かけの金利から物価上昇率を差し引いた実質金利はなお大幅なマイナスで、氷見野氏は「はっきりとマイナスの状態が、ずっと続くというのは普通の姿とはいえない」と指摘した。日銀は生鮮食品を除く消費者物価の上昇率が前年度比で2025年度は2・4%、26年度は2・0%になるとの見通しを示している。