隧道で絶滅危機ウナギ養殖目指す 廃線活用、実用化突破口に
絶滅の危機にあるニホンウナギの完全養殖を実用化しようと、近畿大農学部(奈良市)の研究チームが2月から廃線鉄道のトンネルを活用した実験を始める。ニホンウナギの性成熟に関わるとみられる水温と暗さをトンネルで再現し、謎の多い産卵までの過程を解明する。ウナギ養殖の商業化にはさまざまなハードルがあり、研究者は「突破口にしたい」と話す。
チームによると、ニホンウナギは産卵場所であるマリアナ海溝へ向かう際、日中に水温約5度の深海に潜り、夜間に15~25度の浅海に上がることを繰り返す。生殖機能が発達する性成熟に、温度と光量の変化が関係すると考えられる。
チームは今回、廃線したJR三江線のトンネルを利用。広島市の設備工事業「山陽空調工業」と協力し、自然に近い環境をトンネル内部で再現する。内部は気温による温度の変化が少なく、管理に適しているという。
ニホンウナギの完全養殖自体は2010年に成功している。ただ養殖の場合、ホルモン剤を注射して性成熟させる必要がある。ふ化の割合にもばらつきがあり、コストの高止まりが商業化への壁だという。
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
全国のニュース 「暮らし・話題」記事一覧-
片手で食べるのり弁当など販売 万博出展のほっかほっか亭
共同通信 -
24年外国人旅客、過去最多 成田空港、2179万人
共同通信 -
伊丹空港、英語表記を変更 国際線持つ関空と混同回避
共同通信 -
「サラっと川柳」100句を発表 大谷選手の活躍を日常と絡め
共同通信 -
久月「今年の期待びな」を披露 佐々木麟太郎や張本美和ら
共同通信 -
余った年賀状、女子支援に 国際NPOが寄付呼びかけ
共同通信 -
長崎ランタンフェス開幕 1万5千の光が街を彩る
共同通信 -
横浜中華街、春節迎え獅子舞 観光客から歓声、商売繁盛願う
共同通信 -
ドクターイエローT4が引退 役目終え、ファン惜しむ
共同通信 -
開幕控え市民が雪像づくり さっぽろ雪まつりの会場
共同通信