判決受け入れてくれたと元裁判員 納得できる動機、目的は語られず
京都アニメーション放火殺人事件の公判は2023年9月から24年1月にかけて京都地裁で開かれ、裁判員裁判で審理された。青葉真司被告(46)による控訴取り下げを受け、審理をした元裁判員らは自分たちが出した死刑判決を受け入れてくれたと感じる一方で、「被告から思った通りの答えは返ってこなかったのでは」と遺族の心情を改めておもんぱかった。
京アニ公判で裁判員を務めた女性(35)は、京アニへの恨みを語る被告が印象に残っている。取り下げは驚いたとしつつ、死刑判決については「ずっと話し合いを続けて出したもの」。取り下げについて「納得してくれたのかもしれない」と話した。
控訴取り下げで死刑判決が確定したが、別の経験者の男性(41)は「遺族にとって、被告から思った通りの答えは返ってこなかったと思う」と公判を振り返り、納得できる動機や目的が語られなかったことを念頭に「そういう意味では複雑だ」と胸の内を明かした。
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