思惑交錯でフジHD株価は上昇 売買高急増、前週末比65円高
東京株式市場で27日、フジテレビを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(HD)の株価終値は前週末比65円高の1975円となった。スポンサー企業によるCM差し替えが相次ぎ経営には逆風が吹くが、従来の株価が割安と見たり、株主になろうとしたりする投資家らの思惑が交錯して株価は上昇基調。売買高も急増している。
中居正広さんの女性とのトラブルを巡り、フジテレビ社長だった港浩一氏が初めて記者会見したのは今月17日。その前日のフジHD株の終値は1616円だった。株価は17日以降ほぼ連日上昇。売買高でも24日には東証プライム市場でトヨタ自動車やソフトバンクを上回り、4位となった。
ネット証券アナリストは「投資目的の買い注文が入った」と分析する。フジHDは営業利益に占める不動産や観光事業の割合が高く、フジテレビのCM収入が減少してもすぐに経営の屋台骨が揺らぐわけではないとの見方もある。
実業家の堀江貴文氏はフジHD株を買ったことを公表。株主総会に出席して経営責任を追及しようと呼びかけている。