朗希紹介の古里ジュース注文急増 リンゴ農園「飲んでいたなんて」
米大リーグ、ドジャースに入団を決めた佐々木朗希投手(23)が、生まれ育った岩手県陸前高田市のりんごジュースをSNSで紹介し、話題を集めている。生産農家は「うちのジュースを飲んでくれていたなんて」と感慨深げだ。
佐々木投手は1月上旬、インスタグラムに「米崎リンゴジュース」と書かれた瓶とグラスの写真を投稿。同市米崎町の鈴木芳弘さんは妻桂子さんと営む「煌め希りんご園」で作った商品が紹介されているのを見て驚いた。1L入り700円などで、主に同市周辺のスーパーや物産館で販売。投稿後に注文が急増した。
芳弘さんによると、海に近い場所でリンゴを栽培する地域は全国的にも珍しい。ミネラルを多く含む海風を受け、甘みも酸味も濃い味に育つという。
陸前高田市は東日本大震災で壊滅的な被害を受け、1700人以上が犠牲になった。鈴木さん夫妻は自宅が津波で流され、市職員だっためいを失った。佐々木投手も父と祖父母を亡くしている。
「みんなつらい思いをしているからこそ、朗希君は孫のような気持ちで応援している」と桂子さん。