逮捕に至らず異例の警備強化 刃物持ち逃走、不安な週末
JR長野駅前で男女3人が刺され死傷した事件は、無差別に犯行に及んだとみられる容疑者の男が逮捕されずに25日、週末を迎えた。男は現場から刃物を持ったまま逃走し、警察庁が10都県から警察官約100人を派遣する異例の対応で警備を強化しているものの、市民からは不安の声が上がる。
長野県警は捜査本部を設置し男の行方を追う一方、駅周辺や小中学校などを中心に警備を強化。警視庁や茨城県警のパトカーも巡回する。
小学校から高校の3人の子どもがいる長野市の自営業の男性は「犯人がどこに隠れているのか分からないので怖い。捕まるまでは休日も含めて極力外出は控えたい」と話した。
駅に入る長野市観光情報センターは、日本語と英語の張り紙で「現在も犯人は逃走中です」と注意喚起。駅ビルは、通常午後8~10時の閉店時間を24日から午後5~6時に繰り上げた。「客や従業員の安全を考慮したため」としている。
警察庁によると、個別の事件で応援を送るのは極めて異例。理由を「安全安心に対して不安の声が上がっていることを重く受け止めた」と説明した。
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