金の密輸が急増、手口巧妙化 実行役に「闇バイト」も

共同通信 2025年1月24日 06:18
 密輸目的で持ち込まれ押収された金と、隠すためのかつら(上)や下着=2024年11月、東京税関本関
 密輸目的で持ち込まれ押収された金と、隠すためのかつら(上)や下着=2024年11月、東京税関本関

 金の価格高騰や訪日旅行者数の回復を背景に、新型コロナウイルス禍で減っていた金の密輸摘発が急増している。海外の犯罪グループが「闇バイト」のような手法を使い現地で運び屋を集めるケースも。金を粉状にして小分けし、衣服の下に隠すなど手口も巧妙化しており、税関は水際対策を強化している。

 昨年9月、羽田空港に香港から中国籍の男女2人が到着した。東京税関羽田税関支署の職員が調べると、着用していたかつらに隠していたのは粉末状にした金計約2・6キロ。税関の調べに女性は「金を日本に持ち込めばもうかると聞いた」と説明した。

 東京税関調査部の真鍋聡秀次長によると、交流サイト(SNS)を通じて密輸グループに集められる小遣い目当ての実行役も多いとみられる。金自体は違法なものではないため「麻薬などと比べ、犯罪に加担している意識を持ちにくく手を染めやすい」とする。

 金は関税法などに基づき、輸入する際に税関で消費税相当額を納める必要がある。これを密輸で免れた上で国内で販売すれば、消費税分が利益として手に入る。

RECOMMEND

あなたにおすすめ
Recommend by Aritsugi Lab.

KUMANICHI レコメンドについて

「KUMANICHI レコメンド」は、熊本大学大学院の有次正義教授の研究室(以下、熊大有次研)が研究・開発中の記事推薦システムです。単語の類似性だけでなく、文脈の言葉の使われ方などから、より人間の思考に近いメカニズムのシステムを目指しています。

熊本日日新聞社はシステムの検証の場として熊日電子版を提供しています。本システムは研究中のため、関係のない記事が掲出されこともあります。あらかじめご了承ください。リンク先はすべて熊日電子版内のコンテンツです。

本システムは「匿名加工情報」を活用して開発されており、あなたの興味・関心を推測してコンテンツを提示しています。匿名加工情報は、氏名や住所などを削除し、ご本人が特定されないよう法令で定める基準に従い加工した情報です。詳しくは 「匿名加工情報の公表について」のページ をご覧ください。

閉じる
注目コンテンツ
全国のニュース 「社会」記事一覧