熊本、バスにサリン散布想定訓練 オウム地下鉄事件30年
オウム真理教による地下鉄サリン事件から30年となるのを前に、熊本県警は23日、路線バス内でサリンがまかれるテロの対策訓練を行った。県警に加え、消防やバス事業者の熊本電鉄などから計約110人が参加。初動対応や、警察と消防が連携する手順を確認した。
訓練は熊本電鉄の営業所駐車場で行われ、多数の負傷者が出たと想定。運転手役が「バスには近づかないでください」などと声をかけて乗客を車外へ避難させ、防護服に身を包んだ警察官や消防隊員が救助した。
終了後に取材に応じた熊本北合志署の岩下桂巳警備課長は「事件の風化を防ぐことが重要だ」と訓練の意義を強調した。