「恵」、240事業所を一括譲渡 神戸の介護福祉事業会社と契約
利用者から食材費を過大徴収し、行政処分を受けた障害者向けグループホームの大手運営会社「恵」(東京)は、全国の事業所約240カ所を一括譲渡する契約を神戸市の介護福祉事業会社「ビオネスト」と結んだ。2月末までに譲渡を進め、3月1日からビオネストの関連会社による運営となる見通しだ。厚生労働省が23日、明らかにした。
契約は20日付。一括譲渡するのは、恵が12都県で運営してきたグループホーム96カ所と、短期入所や生活介護、放課後等デイサービス、訪問看護ステーションなどの事業所約140カ所。障害福祉サービス関連施設の事業譲渡では最大規模とみられる。
利用者は希望すれば現在の事業所で引き続きサービスを受けられる。職員もこれまでと「同等以上」の雇用条件でビオネスト側に移って働ける見込み。
ビオネストは兵庫県や大阪府を中心に全国で介護福祉事業所や医療機関などを運営している。
恵を巡っては愛知県と名古屋市が昨年6月、県内5カ所の事業所指定を取り消す処分を公表した。