疑惑証言まとめ、調査報告書試案 兵庫知事問題で百条委、27日に

共同通信 2025年1月23日 20:30
 取材に応じる百条委の奥谷謙一委員長=23日、兵庫県庁
 取材に応じる百条委の奥谷謙一委員長=23日、兵庫県庁

 斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会調査特別委員会(百条委)の奥谷謙一委員長は23日、尋問で得られた証言をとりまとめる作業をほぼ終え、事実認定に向けた協議に移ると明らかにした。27日の百条委で調査報告書の試案を示し、議論をさらに重ね結論を公表する方針。2月定例会で採択を目指す。

 文書に挙げられたパワハラや贈答品受領など疑惑7項目のうち、行為のどこまでを事実として捉え、職員への叱責をパワハラと認定するかどうかが焦点。これまでの尋問では複数の県職員が叱責場面を目撃したり、深夜にチャットを送り付けられたりしたと証言し、一部は文書内容と重なった。斎藤氏は疑惑を否定し尋問で「記憶がない」と答える場面もあった。

 奥谷氏は証言の食い違いを念頭に「百条委としての事実認定を最初にやる。その上でパワハラなどと評価できるか協議を重ねる」と説明。議論しやすい環境づくりのため非公開の協議会設置も検討するとした。一部で報道された「パワハラ認定する方向で調整」との内容は「誤報」と否定した。

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