原爆資料館、加害の記述継続を 元文科次官ら、長崎市に要請
長崎原爆資料館の展示を2026年度以降に更新する計画を巡り、長崎市が昨年示した更新案は日本の植民地支配に関する記述が削除されているとして、前川喜平・元文部科学事務次官らが23日、旧日本軍の加害行為や植民地支配に関する現行内容を縮小、改変しないよう求める要請書を同館に提出した。過去に南京大虐殺の記述修正を求める声が上がっていた。
ジャーナリスト金平茂紀さんが同席。前川さんは市の更新案について「明治以来の侵略行為の帰結が原爆だったとの理解が得られない」と話した。井上琢治館長は「詳細な内容は慎重に検討していきたい」と応じた。要請書には田中優子・前法政大総長ら20人ほどが賛同した。
運営する長崎市は当初、被爆80周年記念事業として25年度末の完了を目指し、被爆者や識者でつくる審議会を設け議論を重ねてきたが、昨年2月、鈴木史朗市長が「議論の時間をしっかり確保する必要がある」と延期を発表した。市は今年3月末までに基本設計案を策定する方針。