韓国、尹大統領を逮捕 現職初、内乱首謀容疑
【ソウル共同】韓国の高官犯罪捜査庁(高捜庁)は19日、「非常戒厳」宣言を巡る内乱首謀容疑で尹錫悦大統領を逮捕した。ソウル西部地裁が同日午前2時50分(日本時間同)ごろ、証拠隠滅の恐れがあるとして逮捕状を発付した。現職大統領の逮捕は初めて。逮捕状発付に反発した尹氏の一部支持者が暴徒化。地裁敷地内に乱入して外壁を破壊したほか、窓ガラスを割って建物内に侵入し、内部を破壊するなどした。
逮捕により15日からの拘束期間を含めて最長20日間の身柄拘束が可能となり、捜査が本格化する。尹氏の起訴は不可避との見方が強い。
地裁は18日に逮捕状審査を開き、尹氏が出席した。
尹氏は違憲・違法な戒厳令により、国会議員の戒厳解除要求決議を防ぐため国会封鎖を試みた疑いや、与野党代表ら主要政治家を拘束しようとした疑いなどが持たれている。国会に兵力を投入した軍幹部らが「尹氏から直接指示された」と供述しているとされ、捜査当局は立証可能と判断しているもようだ。