北九州の中３殺傷、男を鑑定留置　３月まで、責任能力調べる

　北九州市の中学３年男女殺傷事件で、福岡地検小倉支部は１６日、殺人の疑いで再逮捕された平原政徳容疑者（４３）の鑑定留置を始めた。３月１４日まで。起訴した場合、公判では平原容疑者の精神状態が争点になる可能性があり、専門家の精神鑑定により、刑事責任能力を確認する必要があると判断したもようだ。

　福岡県警によると、平原容疑者は男子生徒（１５）への殺人未遂容疑で逮捕された際「確かにその行為をしました」と認めたが、その後殺意を否認。中島咲彩さん（１５）への殺人容疑については「認めない」と供述した。

　今月９日の再逮捕後に選任された弁護人によると、中島さんを刺したことは否認していないが、殺意は否定するような話をしている。

　捜査関係者によると平原容疑者は、２人と事件前に目が合ったとの趣旨の供述をした。実際に目が合ったかどうかは不明で、県警は２人に落ち度はなかったとしている。

　平原容疑者は昨年１２月１９日の殺人未遂容疑での逮捕後、弁護人が選任されない状態が続き、同２４日付で小倉簡裁が弁護人を選任した。