三菱ＵＦＪ元行員の女逮捕　貸金庫の金塊２０キロ窃盗疑い

　三菱ＵＦＪ銀行の東京都内の支店で貸金庫から顧客の金塊計約２０キロ（２億６千万円相当）を盗んだとして、警視庁は１４日、窃盗の疑いで店頭業務責任者だった元行員の今村由香理容疑者（４６）＝東京都練馬区＝を逮捕した。捜査２課によると、２０２４年１０月までに６０人以上が被害に遭い、総額は現金が１０億円以上のほか、金塊などが時価７億円相当以上とみて調べる。

　逮捕容疑は２４年９月ごろ、練馬支店の貸金庫室で、利用者２人が預けていた金塊を盗んだ疑い。

　捜査２課によると容疑を認め、「ＦＸや競馬で多額の損失を出し、借金の返済に困り貸金庫の現金に手を付けた」と供述。金塊は質店に持ち込み、計約１億７千万円を受け取っていた。

　当時、貸金庫を管理する立場で、予備の鍵を悪用したとされる。盗む前に金庫内を撮影し後で元の状態に戻せるようにしており、そうしたこともあった。

　貸金庫の利用者から指摘があり、同１０月３１日に発覚。容疑者が認め、同行は１１月１４日付で懲戒解雇。翌１２月、告発していた。同行は１４日「心よりおわび申し上げる」とコメントした。