不記載「事務局指示」参院政倫審 上野通子、江島潔両議員が弁明
参院政治倫理審査会は14日、自民党派閥裏金事件を巡り旧安倍派に所属していた上野通子、江島潔両参院議員を審査した。2人は派閥政治資金パーティー券の販売ノルマ超過分の還流について、自身の関与を否定した。政治資金収支報告書への不記載は、派閥事務局から秘書が指示されたと弁明した。参院政倫審の開催は今年初めて。
上野氏は不記載について「『記載すると(還流を受ける)他の議員の事務所に迷惑がかかる』と秘書が厳命され、指示を守り記載しなかった」と釈明した。
還流への自らの関与は「秘書に任せていた。全く把握していなかった」と否定した。還流された資金について「秘書が引き出しで保管し、適宜支出していた。事務所の運営に必要な経費に充て、私的流用は一切ない」と述べた。
江島氏も資金還流の認識はなく、秘書が封筒入りの現金を派閥事務局から受け取ったと証言した。「その際、領収書も収支報告書の記載も不要との指示があった」と語った。派閥幹部だった議員が説明責任を果たすべきだとの認識も示した。