宝塚歌劇団、7月に法人化 所属俳優急死で対応
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の所属俳優が2023年9月に急死した問題を巡り、親会社の阪急阪神HDは14日、25年7月に歌劇団を法人化すると発表した。現在は入団6年目以降の俳優と業務委託契約を結んでいるが、3月以降は雇用契約に切り替える。24年秋に西宮労働基準監督署から是正勧告を受けていた。
歌劇団は現在、阪急電鉄の一部門。4月に阪急電鉄が100%出資する株式会社を設立し、7月をめどに事業を承継する。新会社は阪急電鉄から業務委託を受け、公演の企画や制作、出演を担う。取締役の過半数は社外出身者から選ぶ。
急死した俳優はフリーランスとして業務委託契約を結んでいたが、是正勧告では6年目以降も事実上の労働者に該当する場合があるとされた。
HDは一連の改革を事業環境変化に対応するグループのガバナンス強化の一環として公表した。歌劇団は「宝塚歌劇を新しい時代にふさわしい形へと絶えず進化させ、将来にわたって夢と感動を提供し続けられるよう、全力で改革に取り組んでまいります」とコメントを出した。