日銀、来週利上げ判断 トランプ氏就任演説確認
日銀は来週23、24日に開く金融政策決定会合で政策金利を引き上げるかどうかを判断する。氷見野良三副総裁が14日、横浜市内で記者会見し「利上げするかどうかが議論の焦点だ」と述べた。重要な判断材料の米国経済は堅調に推移しているとし、先行きについて「トランプ氏の米大統領就任演説を見た上で確かめたい」と語った。2025年春闘は前年に匹敵するような「強い賃上げになるというのがメインシナリオだ」とも強調した。
氷見野氏の発言を巡り、市場関係者の間では「米大統領就任演説で大きな波乱がなければ、日銀が利上げする可能性が高いことを示唆するものだった」(BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト)との声もあり、東京外国為替市場の円相場は対ドルで売り買いが交錯した。
これまで日銀は利上げの判断を巡り、トランプ次期米政権の経済政策と国内の賃上げの動向を注視する考えを示してきた。来週の会合では現行の0・25%程度から0・5%程度への引き上げを議論する。