米、AI半導体の輸出規制強化 バイデン政権、対中国・ロシア
【ワシントン共同】バイデン米政権は13日、データセンターなどに使われる人工知能(AI)向け半導体の輸出規制の強化策を発表した。世界各国・地域を三つのグループに分けて、輸出を管理する。日本や欧州主要国などは自由に購入できる一方、敵対するロシアや中国には渡らないように制限する。先端半導体が軍事目的に悪用されないようにする狙い。
三つのグループのうち、先進7カ国(G7)や北欧、韓国、台湾といった友好国・地域は基本的に制限しない。一方で中国や北朝鮮、ロシア、イランなど、既に輸出規制対象となっている国々には規制を継続する。これら以外の国・地域については量などに制限を設ける。
米商務省のレモンド長官は「最先端のAI技術を守り、敵対国の手に渡らないようする。一方でパートナー国とは(技術の)恩恵を広く共有していく」とコメントした。
米政府は先端的なAIが軍事目的に悪用されると、大量破壊兵器の開発などに転用され、米国にとって国家安全保障上の危険性が高まるとみている。