海上輸送拠点港、護岸かさ上げ 国交省が要請、海面上昇で
国土交通省は、海上輸送網の拠点となる全国125の港湾に、護岸のかさ上げを要請する。気候変動で海面の上昇や台風の大型化などが予想されており、現状のままでは重大な浸水被害が起きかねないためだ。2024年度中にも、どの程度のかさ上げが必要か計算する方法を示したガイドラインを作成する予定。
国交省によると、地球温暖化の影響で海面は2100年ごろ、現在よりも40~70センチ高くなると国際機関が見通している。さらに海水温の上昇で台風が大型化するほか、高潮などの規模が大きくなると見込まれるため、港湾の護岸は40センチ以上のかさ上げが不可欠な状況となっている。
125港は「国際戦略港湾」「国際拠点港湾」「重要港湾」に指定されている。国交省は港を抱える自治体に、ガイドラインに基づいてかさ上げの高さを算出した上で、完了までの道筋を示す計画の策定を求める。
港湾は工場や石油コンビナートといった民間施設と、コンテナターミナルなど公的な施設が入り交じっている。
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